シャンシャン!ありがとう!!!
雪の降る2月10日、私にとって最後のシャンシャンに会ってきました。
いつも元気をたくさんもらっていたので、次は私が!と、大丈夫!幸せになるからね!!!と念じながらの観覧。ところがどうでしょう、むしろシャンシャンのほうから、大丈夫!ぜったい幸せになる!!!という強いパワーを感じました。そうそうそうだった、シャンシャンが大丈夫じゃないわけないんだった。
また元気をもらって、雪の中にっこりと最後のパンダ舎を後にしました。
シャンシャンはほんとうに不思議な存在です。
まるで全身から元気玉のような、人の心を明るくする粒子が飛びだしているのではと思うほど、彼女をみつめていると元気が勇気が湧いてくる。心の中がぴかーっと灯されて、身体もかるーくおおきくひろがってくような、全部大丈夫な心地よい気分になる。
2017年6月12日 うまれたその日の昼下がり、誕生を知った私の心はなぜだかぴよんと弾みました。
動物は好きだけれど、とくべつパンダに興味があったわけでも、動物園に興味があるわけでもないのに、なんだか気になる。
それからちーちゃい赤ちゃんをテレビで新聞でみて、一目で釘付けになり、模様がでてきた・・・目が開きそう・・・体重をはかったよ!という動物園の発表を何よりも心待ちにするようになりました。
いつも成長の記録を上から下までながめてにこにこ。
シャンシャン(香香・花開く明るいイメージ)という名前が決まるずっと前から、シャンシャンはシャンシャンでした。
あれは誕生から7か月が過ぎた先着順での公開最初の日、小さな子供が「シャンシャーン!」とかわいい声で呼びかけた直後「え~?」といわんばかりのなんとも愛らしい目で声が聞こえてくる斜め上をにこっと見上げたとき、「この子は本当に特別な子だ!!」と確信しました。
そしてはじめて会えた2018年2月8日! まるまるちんまりと木の上で寝ている姿はかわいいなんてものではありませんでした。
まさしく「奇跡」!
実際奇跡なのです。好みにはかなり厳しいというジャイアントパンダを二頭、いまの上野動物園の園長さんが選んで上野へ連れてきて、その二頭が惹かれあい(奇跡1)、1年の内たったの数日程度という受精できる期間に二頭を一緒にする(奇跡2)という飼育員さんの腕がなければ、決して赤ちゃんが生まれることはなかったのですから。
そしてシャンシャンは、まんまるでかわいい容姿それだけでなく、その屈託のない明るさ、お茶目さ、お転婆であきらめないところ、お母さんが大好きで、人のことも大好きなところ、すべてが際立っていました。どんどんかわいくなって、大きくなるほど人気もうなぎのぼりに違いない、と感じたとおり健やかに動物園が公式にカリスマと表するほどの大人気者に成長しました。
2歳になったら中国へ渡らなければならなかったのに、もうすぐ6歳になるという今日まで上野にいてくれて、いろんな事情があったにせよ、私はとても幸せでした。
ありえないくらい早起きをして、混雑した電車に乗って、早朝の上野!さらに長蛇の列!寒くても暑くてもいつだって! はーつかれたーはーはーー、とだらだら足を運ぶのに、シャンシャンに一目会うと、ぱーん!と疲れなんて軽々ふっとび、元気いっぱいになる。その繰り返し、それがかわいくて楽しくてうれしくて、いつでも会いたくてたくさん上野に通いました。
彼女の未来は、断然すばらしいものになるに決まってる。
だってこんなにもいっっぱいの喜びをみんなにくれたのだから。
シャンシャン、未知の世界に連れ出してくれてどうもありがとう。
そして5年にも渡りたくさんの光を、どうもありがとう。
シャンシャンはこれから、お父さんのリーリーとお母さんのシンシンが5歳で上野にやってきた日と同じ2月21日に、同じく5歳でお父さんとお母さんの故郷へ旅立ちます。
やはりどう考えても奇跡の子、シャンシャンがこの先どんな未来をみせてくれるのか、楽しみでなりません。
ありがとうシャンシャン! 幸せであれ!!!
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